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アンチエイジング素材としてのアスタキサンチン

抗酸化作用や抗炎症作用で加齢病変を抑制,改善
[2008/09/25]


 9月8日,このほど設立された「アスタキサンチン工業会」(関連記事)主催の第1回勉強会が,東京都港区のアジュール竹芝で開催された。勉強会のテーマは,眼精疲労に詳しい梶田眼科医院の梶田雅義院長による「アスタキサンチン高齢者の調節機能改善効果」と,抗加齢医学の研究を行う慶応義塾大学医学部眼科学教室の坪田一男教授による「食とアンチエージング」だった。
 最近,その抗炎症作用(関連記事)や脳機能改善効果(関連記事)(関連記事) (関連記事)に注目が集まるアスタキサンチンだが,今回の研究会では眼科領域における研究成果が発表された。

眼精疲労の抑制に期待

 まず,梶田院長の「アスタキサンチン高齢者の調節機能改善効果」では,眼精疲労や調節機能の低下が起こるメカニズムと,調節機能の測定方法,アスタキサンチンが調節機能に及ぼす効果が発表された。
 「人の目は,加齢とともに焦点を合わせる“調節力”が低下する。特に遠視の人や,眼鏡やコンタクトレンズの過矯正の人,そして老視では,近くの物をみるためにかなりのピント合わせの努力が必要になる」と梶田院長。こうしたピント合わせを行うのが,レンズの役割をする水晶体の厚みを調節する“毛様体筋”という筋肉だ。長時間の手元を見る作業やパソコン業務などにより,毛様体筋が酷使されると疲労が蓄積し,眼精疲労を発症することがわかっている。  眼精疲労は,通常の休息では回復しない疲れで,目のみならず肩こりや頭痛といった体の症状も引き起こしてしまう。例えば,テクノストレス眼症もその一つ。近くを見ると目の奥の痛みや頭痛が起こり仕事ができなくなるが,視力を測定しても異常が見られない。しかし,こうした患者の毛様体筋の疲労度の指標である毛様体筋の痙攣(調節微動)を測定すると,その数値が上昇していることがわかっている。

 天然の色素成分「アスタキサンチン」を摂取すると,こうした眼精疲労が抑えられるというデータがある。梶田院長は,1日6mgのアスタキサンチンを2週間摂取してもらったグループと摂取しないグループに,1時間のVDT(Visual Display Terminal)作業をしてもらい,作業直後と,その後30分の休憩後の調節微動の指標を測定した。その結果,アスタキサンチンを摂取したグループでは,調節微動の指標が低下したという。
 梶田院長は,「アスタキサンチンは,毛様体筋などの疲労を緩和する作用がある。VDT作業をする人だけでなく,エイジングによる老視で目が疲れやすい人にも向くアンチエイジング素材だといえるだろう」と話す。

アスタキサンチンの抗酸化力が炎症を抑制

 次に行われた日本抗加齢医学会の坪田教授の講演「食とアンチエージング」では,“加齢”を引き起こすメカニズムの仮説である「酸化ストレス仮説」を解説。抗酸化物質を含む食品の摂取によるアンチエイジングや,アンチエイジングのための食生活などについて解説した。

 まず,坪田教授は体の中で起こる様々な“酸化”が“加齢”を引き起こすという酸化ストレス仮説について説明。「体内の活性酸素が,たんぱく質や脂質などを酸化することで,それらが本来の機能を果たせなくなるため,炎症を引き起こす。この炎症こそが,加齢の大きな原因になる」と坪田教授。
 「例えば,加齢黄斑変性は,網膜の中央にある黄斑といわれる部分が変性し,非可逆的で重度の視力低下を起こす病気。米国では失明の最大の原因ともいわれている。加齢黄斑変性を引き起こす要因の一つと考えられるのが活性酸素による酸化だ。活性酸素を消去する抗酸化酵素,SODが作れないマウスでは,加齢黄斑変性が多く,光を当てるとさらに発症率が高まるというデータもある」(坪田教授)という。
 そして坪田教授は,「今年発表された論文(IOVS,49(4):1679-85,2008)で,アスタキサンチンを摂取することにより,滲出型の加齢黄斑変性で増殖する脈絡膜新生血管(CNV)の形成が抑制され,網膜の変性が抑えられることがわかった。これは,アスタキサンチンの抗酸化力により炎症が抑えられた結果ではないか」と話す。

 また,坪田教授は,“アンチエイジング医学的な食べ方”として,(1)抗酸化物質を多く含む食品を食べる,(2)できるだけ食材を丸ごと食べる,(3)なるべく調理せずに食べる,(4)腹七分目ーーなどを上げ,自らそれを実践しているという。

 様々な疾病予防や症状の改善につながるアンチエイジング素材として注目を集めるアスタキサンチン。今後も,新たな研究発表に目が離せない。




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