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メラニン合成の促進因子を抑制
肌の光老化を改善するアーティチョーク葉エキス


[2008/11/04]



 一丸ファルコスは,新たな美白成分として注目を集めるアーティチョーク葉エキス(商品名「バイオベネフィティ」)が,肌の光老化に関与する生体因子であるCOX-2やエンドセリンの発現を抑制することを明らかにした。光老化は様々な生体因子が密接に関連し,何段階かのプロセスを経て,肌の色素沈着や角化異常,皮膚の肥厚,肌弾力の低下などを引き起こすとされる。COX-2やエンドセリンは,こうした因子の1つで,メラノサイトのメラニン合成を促進するメディエーターとして知られている。
 これまで同社は,アーティチョーク葉エキスに含まれるシナロピクリンが,紫外線照射により皮膚細胞で活性化するNF-κB(エヌ・エフ・カッパ・ビー)と呼ばれる転写因子の過剰な働きを抑制し,美白効果をもたらすことを明らかにしている(関連記事)。今回の成果により,アーティチーク葉エキスは,肌の光老化を促進する複数の生体因子の働きを抑制し,メラニンの合成を低下,美白効果を発揮することが示唆された。
 最近の研究では,30代,40代で進む肌老化の原因の8割は,紫外線などの環境要因だと考えられ,基礎化粧品を中心に研究が盛んに進められている。肌のアンチエイジングを実現する上で,光老化の予防・改善は欠かせないテーマであり,アーティチョーク葉エキスの美容効果に期待が高まっている。

 なお,最新の研究成果は,11月12日に開催される「日経ヘルスビジネスカンファレンス2008」において,「新しいアンチエイジング理論−トリプターゼとNF-κBをコントロールする天然素材−」と題して,同社の田中清隆・開発部開発課チーフによって発表される。


微小な炎症反応に関わるCOX-2とエンドセリン

 肌が紫外線を浴びると,表皮細胞に存在するNF-κBが活性化する。NF-κBは,TNFα(腫瘍壊死因子α)やIL-1(インターロイキン1),bFGF(繊維芽細胞成長因子)といったサイトカインの発現を促進し,光老化をもたらす。これまでアーティチョーク葉エキスは,NF-κBとbFGFの転写や産生を抑制することが確認され,この9月には本格的なヒト臨床試験を開始している(関連記事)。アーティチョーク葉エキスは,若いつぼみがイタリア料理などに使われることで知られるアーティチョークの葉から抽出したエキス。

 COX-2とエンドセリンも,NF-κBが遺伝子発現を誘発する因子の1つで,COX-2はプロスタグランジンE2を介して,エンドセリンはダイレクトにメラノサイトのメラニンの合成を促進する(図1)。両因子は炎症性メディエーターとして知られ,加齢現象を引き起こす細胞の微小な炎症反応の多くに関わっていることが明らかになっている。そのため,COX-2やエンドセリンはアンチエイジングを実現するためのターゲットとして注目されている。

 図1:NF-κBとメラニン合成の関係
NF-κBとメラニン合成の関係



紫外線による異常を正常な状態に戻す

 今回,一丸ファルコスはアーティチョーク葉エキスが過剰に発現したCOX-2とエンドセリンの産生を抑制し,正常に近い状態に戻すことを明らかにした。ヒト腎臓細胞を用いてCOX-2のプロモーター発現を測定した試験では,濃度依存的に発現を抑制することを確認した(図2)。
 また,繊維芽細胞を対象に,アーティチョーク葉エキス添加3時間後に紫外線(UVB)を照射し,その18時間後のエンドセリン量を測定した試験では,添加群のエンドセリン産生量は紫外線照射前の細胞と同レベルで,「紫外線による過剰な発現を正常な状態まで戻した」(田中氏)と説明する(図3)。

 実際,健常成人15名を対象に行ったヒト試験では,毛穴の減少や改善の兆しを確認。また,健常成人10名を2群に分けて行ったヒト試験では,肌の白色度が有意に向上し,美白作用があることを確認した(関連記事)。肌に塗っても,栄養成分として摂取しても効果が得られる美白成分として期待が高い。
 「今回の成果で,アーティチョーク葉エキスは,アンチエイジング研究で注目が集まるCOX-2とエンドセリンに作用することが明らかになった。紫外線は,肌の光老化に関連する複数の生体因子を活性化し,肌のくすみやシミをもたらすが,アーティチョーク葉エキスはその複数の経路を同時に制御することができる」と,田中氏は話す。

 すでに複数の機能性食品や化粧品に配合されており,内外美容を実現するアンチエイジング成分として注目が高まっている。

 図2:アーティチョーク葉エキスはCOX-2プロモーターの発現を抑制する
図2:アーティチョーク葉エキスはCOX-2プロモーターの発現を抑制する
TNF-αで刺激し,NF-κBが過剰発現しているヒト腎臓細胞をコントロールとしてCOX-2のプロモーター発現を,デュアルルシフェラーゼアッセイ法により測定した。その結果,アーティチョークエキス葉エキスを添加した群は,「濃度依存的に発現が抑制され,正常な状態に近づいた」(田中氏)という。


 図3:エンドセリン産生抑制
図3:エンドセリン産生抑制
アーティチョーク葉エキス添加3時間後に紫外線を照射。さらに18時間後に培地を回収し,EIA法によりエンドセリン量を測定した。





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