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アーティチョーク葉エキスを採用した製品が拡大
独自の機能性と安全性に高評価


[2008/11/07]



 新たな美白成分として注目を集めるアーティチョーク葉エキスの機能性食品や化粧品への応用が広がっている。食品や化粧品の機能性素材としてアーティチョーク葉エキスを供給する一丸ファルコスは,「2006年から提供しているが,従来の美白成分とは異なるメカニズムなどが評価され,内外美容の新素材として美容飲料やサプリメント,化粧品などへの採用が進んでいる。今年6月には医薬部外品の製造販売承認も得た」(同社井上仁巳営業部長)と話す。

 肌が紫外線を浴びると,NF-κBと呼ばれる転写因子が活性化,メラニンを供給するメラノサイトが増殖したり,炎症を起こすなどして,シミやくすみを産生,肌質の低下を招く。アーティチョーク葉エキスの有効成分シナロピクリンは,NF-κBの活性化を抑制することで,肌のくすみや色素沈着の予防・改善といった幅広い美容効果を発揮する。臨床試験では,皮膚に塗布しても食品として摂取しても美白作用が得られることを確認したほか,毛穴の目立ちを改善する作用などを確かめている(関連記事)(関連記事)(関連記事)。

 化粧品や健康食品を展開するファンケルは,こうしたアーティチョーク葉エキス独自の作用メカニズムと食用でも効果が得られる点に注目,美白効果の期待できるドリンクとして「ホワイトアドバンス ドリンクEX」を開発した(写真1)。「ホワイトアドバンス」シリーズには,ファンケル独自の美白成分である「ヒドロキシチロソール」を中心に「Lシスチン」「ビタミンC」などを配合した錠剤タイプがあるが,夏限定のドリンク商品としてアーティチョーク葉エキスを加え,今年発売した。
 また,化粧品メーカーのシーボンでは,「シーボン ビューティ イオニック」という超音波美顔器に使用する保湿ジェル「シーボン モイストアップジェル」にアーティチョーク葉エキスを採用している(写真2)。
 なお,アーティチョーク葉エキスに関する最新の研究成果は,11月12日に開催される「日経ヘルスビジネスカンファレンス2008」において,「新しいアンチエイジング理論−トリプターゼとNF-κBをコントロールする天然素材−」と題して,一丸ファルコスの田中清隆・開発部開発課チーフによって発表される。

写真1:ファンケルが今夏の期間限定で発売した「ホワイトアドバンス ドリンクEX」
*現在は販売されていません。
写真1:ファンケルが今夏の期間限定で発売した「ホワイトアドバンス ドリンクEX」

 写真2:美顔器と保湿ジェルがセットになった「シーボン ビューティ イオニックセット」
写真2:美顔器と保湿ジェルがセットになった「シーボン ビューティ イオニックセット」


過去最高の販売数を達成

 ファンケル商品企画部サプリメントグループの植田寛子氏は,「ホワイトアドバンスシリーズの強化の一環として,錠剤の機能性に,紫外線が強くなる夏期に適した機能をさらにプラスしたドリンクを考えた」という。その製品設計段階で注目されたのがアーティチョーク葉エキスだ。「従来の美白成分とは異なるメカニズムを持つため,ホワイトアドバンスの従来成分に加えて多角的にアプローチすることで機能アップが実現できると考えられたためです」と総合研究所健康食品研究所健康食品第一グループの朝日直子氏はいう。
 アーティチョーク葉エキスを加えて練り上げた同社の夏の美白戦略は,消費者の支持を獲得,ドリンクが加わった今年は,過去最高の販売数を達成した。試験的に展開した香港などのアジア地域でも好評だったという。「東南アジアでは,女性にとって紫外線対策は通年の課題でもあるので,今回の成果を参考にアジア戦略も練っていきたい」(植田氏)という。


アンケート調査でもユーザーから高く評価

 美容液など高機能化粧品の領域では,アーティチョーク葉エキスの「毛穴改善」効果や「コラーゲン分解抑制」効果に対する評価が高い。

 超音波美顔器に使用する保湿ジェル「シーボン モイストアップジェル」にアーティチョーク葉エキスを採用したシーボンでは,「この美顔器では保湿ジェルにも優れた機能が求められる。肌質のなかでも,20代,30代の女性がもっとも気にする毛穴の改善についてはっきりとしたデータを持つ成分がなかったので,アーティチョーク葉エキスの臨床試験結果に注目した」(同社生産本部研究課マネージャー・鈴木美帆氏)。発売後,アンケート調査したところ,モニターからは「肌のキメとフェイスラインのたるみが改善した」という評価が得られたという。
 化粧品・健康食品メーカーであるJIMOSも,やはりアーティチョーク葉エキスの幅広い美肌効果に注目,「マキアレイベル」ブランドの「ディープビタミンエッセンス」と「クリアスキンジェル」に配合している(写真3)。2製品は「ピーリングセット」としてユーザーに提案しているもので,ジェルで肌の古い角質層を落とした後で美容液「ディープビタミンエッセンス」を使用する。「この商品の機能で実現したかったのは肌の透明感。透明感は,肌色のみならず,肌のキメにムラがないこと,毛穴の流れなどがないことが求められる。こうした目的をアーティチョーク葉エキスの機能がカバーしていることが決め手になった」とRM事業部アシスタントマネージャーの武下雅子氏はいう。ユーザーのアンケート調査でも,毛穴の黒ずみなどが改善されたと評判は上々だ。


 写真3:ピーリングセットとしても提案しているJIMOS「ディープビタミンエッセンス」と「クリアスキンジェル」
写真3
 
写真3



イメージの良さと安全性でも信頼獲得

 また,取材した開発担当者たちは,アーティチョーク自体のイメージや植物由来であることによる安全性も重要だったと指摘する。「どんなに機能が高くてもイメージの悪い原料素材は美容関係では利用しにくい。アーティチョークは,フランス料理素材として若い女性によいイメージを持ってもらえる」とファンケルの植田氏。また,同社の朝日氏も「抽出エキスの安全性試験も弊社の基準を満たしており,なによりヨーロッパで食材などに蕾,葉が利用されてきた長い歴史がある」と安全性への信頼を挙げた。
 6月に,「バイオベネフィティ」が医薬部外品としての承認を受けたことも,それを裏付けたようだ。「医薬部外品に承認されたことで,その有効性と安全性への信頼が高まった」とシーボンの鈴木氏。JIMOSの竹下氏は「医薬部外品なので,美白についても積極的に訴求しながら毛穴ケアができる商品展開なども検討できる」と評価した。

 これまでにない作用機序を持つアーティチョーク葉エキスについては,現在も基礎・臨床の両面で新たな研究成果が発表されている。スキンケアの新たな可能性を切り拓く商品開発に期待が高まる。





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