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LSI解析のヴァン・パートナーズが2005年度の実施実績を明らかに

[2006/03/01]

ヴァン・パートナーズ 柳舘氏 代表取締役社長
柳舘太郎氏
  LSIの故障・不良解析から知的財産権関連解析までの一貫したサービスを手掛ける国内ではほぼ唯一の企業であるヴァン・パートナーズが,そのサービス実績を明らかにした。同社は2004年6月に設立,2005年に入って本格的な事業展開を開始した。「(過去に解析を依頼して再度依頼してくる)リピータも増え,2005年度は数人の技術者で約200件の案件を実施できる見込み」(同社代表取締役社長の柳舘太郎氏)である。受注が順調に伸び,少ない技術者で多数の案件を処理できている状況と言う。

外部とのネットワークで多様なユーザー・ニーズに対応
 ヴァン・パートナーズは,NTTの解析センターなどで10年以上の故障・不良解析の経験を積んだ専門技術者が中心となって2004年6月に設立した半導体の評価・解析サービス会社である。自社技術に加え,東京大学VLSI Design and Education Center(VDEC)といった学術機関や民間の外部パートナーとの解析ネットワークを構築し,広いユーザー・ニーズに対応できる体制を整えている。
 具体的には,(1)故障解析,(2)信頼性評価・解析,(3)テスト・診断,(4)高周波関連解析,といった故障・不良解析,(5)回路構成調査,(6)パターン・ルール,配線層構成,各種膜厚,材料,加工形状などの調査,(7)特定部分の回路動作や機能の調査,といった知財権関連解析,(8)ICカードの故障やセキュリティ構造の解析,(9)セキュリティ・チップの耐タンパー性評価,(10)見なしセキュリティ・カードのサンプル作製,(11)メモリー・セルの構造解析やセキュリティ評価といったセキュリティ関連解析,を実施できる。さらに,外部のパートナーと組むことで知財権関連解析に伴う各種関連サービス(特許ポートフォリオ作成,特許マップ作成,対象特許の市場調査)も準備した。
 この結果,同社のサービスは,垂直統合型の大手LSIメーカーにとってはリソース的・技術的に社内で対応しきれない部分をCOT(customer on tooling)的に利用することも可能である一方,セット・メーカーや半導体商社が故障の特定や解析方法などを含めて全面的に依頼することも可能である。「第三者機関として中立的な立場からの評価が可能であり,コストや確実性の面からもユーザーに大きなメリットがある」(柳舘氏)。

ナノプローバを使った電気特定評価や超高圧TEMを使った欠陥観察などを実施
 このような利点などが功を奏し,同社のサービス利用実績は順調に伸びている。具体的なサービス実施事例としては,(a)抵抗増加ビア解析によるプロセス改善,(b)透過型電子顕微鏡(TEM)による欠陥観察の確実化,(c)ナノ・プローバを使ったダイレクト・コンタクトによる電気特性の測定,(d)超高周波モジュールの動作解析の可能化,(e)LSI配線修正(リペア)による開発TAT短縮,などがある。
 (a)では,電子ビーム(EB)テスターを使ってLSI内部配線の電圧波形を観測し,これによって故障ビアを特定した。さらに,透過型電子顕微鏡による断面構造解析によって,長距離配線に接続されたビアの帯電(チャージ・アップ)による開口不良などで接続抵抗が増加する故障メカニズムを明らかにし,プロセス改善と歩留まり向上を実現している。
 (b)では,超高圧(1000k〜3000kV)のTEMを利用して2〜3μmと厚い試料中の欠陥の観察を可能にした。またステレオ法により,厚膜中の欠陥位置を特定して再薄膜化加工することで,高分解能なTEM観察/組成分析も可能である。
 (c)では,先端半径が約50nmの微細なプローブ(探針)を,直接デバイスの配線やコンタクトなどに接触させ,その電気特性を測定できる。接触個所は最大6つ。従来の解析技術では,故障セルの特定までが限界だったため,実際の不良トランジスタや詳細な故障解析個所の特定が困難だった。今回の方法では,デバイスの実回路上で直接微小電流リークやしきい電圧変動などのMOS特性,コンタクト抵抗などを測定し,正常なものと異常なものを切り分けることで,不良発生個所の特定を迅速かつ効率良く行うことができる。
 (d)では,モジュール基板上配線の電圧波形が観測できるEOサンプリング(電圧変化を光学結晶の偏光特性変化として検出する)方式を使って,超高周波モジュールの動作解析を実施している。非接触で回路動作に影響を与えないことから,従来不可能であった超高周波(GHz以上)領域のモジュール解析が可能である。
 (e)では,3台のFIBを駆使して設計データの有無など個別の状況に対応し,厚い表面保護膜(ポリイミド)の部分開口が可能なサービスである。パッケージを再封止して,機能評価用サンプル(engineering sample:ES)として短期間利用することも可能である。このようなリペアにより,マスク修正による再度のロット製造に比し,開発TAT(turn around time)が1〜2カ月短縮できる。


記事要点掲載先:日経BP.JPTech-On!日経BP知財Awareness

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