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Webの使い勝手向上と大幅コスト削減を実現する
AjaxでNo.1を目指すHOWSが最新実績を明らかに

[2006/07/19]

 次世代Web技術(Web2.0)のキー・テクノロジとされるAjax(Asynchronous JavaScript + XML)。このAjaxを活用したWebコンポーネント技術を提供しているベンチャー企業のHOWSは,同社のAjaxコンポーネントを使って2006年4月から本格稼働させたヤマトリースの中古物件紹介サイトの実績を明らかにした。すでに初期投資額を上回る利益を上げると言う。企業情報システムの分野でもAjaxへの関心が高まっており,さらには積極的な技術提携を進める同社のAjaxコンポーネント化技術は今後も大きな注目を集めそうだ。

Ajaxコンポーネントの活用で構築期間が1/4,構築費用が1/5に
 Ajaxは次世代Web技術の一つであり,そのコンポーネントをWebページに埋め込むことでプラグイン・ソフトを必要とせず,Webの使い勝手を格段に向上させることができる。例えば,Ajaxコンポーネント に組み込まれたJavaScriptプログラムがWebブラウザとWebサーバーを仲介し,あらかじめ関連する情報を,表示している情報より常に多めにダウンロードする。その結果,マウスの動きに合わせてWebサーバーに問い合わせすることなく,画面の表示を変えることができる。ページをリロードする必要もなくなるので操作性が飛躍的に向上する。
 今回,本格稼動を開始したヤマトリースの中古トラック紹介サイトは,トラックのリース契約を結んでいるヤマト・グループ関連の運送会社が契約期間の満了や途中解約などで中古トラックを販売する際にそれを仲介するためのシステムである。中古トラックを売りたい運送会社は,出品する中古トラックの排気量,走行距離,車検満了時期,物件の評価情報のほか,前後左右の外観写真などをサイトに掲載する。購入希望者は,物件の状態を確認しながら,購入予約,入札が行える。同サイトの構築で重視されたのが,ストレスのない快適な操作性と表現力豊かな動的なユーザー・インタフェースである(図1)。この点についてHOWS社長の大塚裕章氏は次のように説明している。「このサイトを利用する方は,ヤマト・グループ関連の運送会社や地方の営業所の担当者になります。50才前後の人が中心なのでコンピュータに不慣れな人も多くいます。そのため,(1)ブラウザへのプラグインの組み込みなどの手間が不要,(2)リロードなしに最新情報が提供できるストレスのない画面表示と快適な操作性,(3)表現力豊かな動的なユーザー・インタフェース,の3つが求められていました。このニーズの実現に最適だったのがAjaxでした。当社は,Ajaxという言葉が登場する前からJavaScriptベースのコンポーネント開発を進めてきました。この蓄積が今回のサイト構築に役立ちました」。
 Ajaxを用いたWebページは,IT(情報技術)に不慣れな人にも簡単に操作できるため,ITの活用範囲を大幅に拡大させる可能性を秘めている。さらに,必要とされる機能を部品のようにコンポーネント化することで,システムの構築コストを大幅に削減することができる。ヤマトリースの中古物件紹介サイトの場合,同サイトで用いられたAjaxコンポーネントは,画像のズーム表示機能,スプレッド・シート機能,画像のサムネイル作成機能,画像データ差し換え機能,入力データ・チェック機能など。必要な機能を標準化したコンポーネントを組み合わせることで,システムの構築期間は,約3カ月と従来の1/4以下に短縮できた。構築費用も従来の1/5程度まで削減できた。また,画像データ差し換え機能などの活用でページ更新を社員が行えるようにしたことから,運用費用も従来の1/5以下に削減できた。この結果,すでに初期投資を上回る利益が上がっていると言う。

グローバル展開を視野にトップ・アプリケーション・ベンダーと技術提携
 HOWSは,「Cell Relational Software Technology」をコアコンセプトに,日本発世界のソフトウェア部品メーカーを目指し,2005年に設立されたベンチャー企業である。受託開発をあえて行わず,コンポーネント化技術の開発に重点を置いたビジネスを展開,設立1年で14件の特許を申請した。大塚氏は,しばしば「ものづくり」に例えて,コンポーネント化技術を説明する。「パソコン(PC)のOS開発などについては,日本のソフトウエア・ベンダーは,確かに米Microsoft Corp.などの後塵を拝していますが,次世代のWeb技術の世界では,高機能,高品質,コンパクトな部品を作るように,コンポーネント化されたITを標準化することが最大のカギになります。自動車産業において日本の部品メーカーが世界市場を席捲しているように,小さな単位で高品質なものをつくるというのは日本の得意とするところです」。
 現在は,事業の第2フェーズとしてアプリケーション・ソフトウェアのトップ・ベンダーへの技術提供を積極的に進めている。すでにドリーム・アーツ,ソフトブレーンなどと技術提携し,さらに提携先を増やしていく方針である。トップ・ベンダーとの技術提携を進める理由を,「2006年内には,海外のAjaxベンダーの本格的な国内進出が始まります。そこで勝ち残るには,技術力が重要になる。そのため,アプリケーションのトップ・ベンダーに蓄積されているエンド・ユーザーの様々なニーズに対応し,より使いやすいユーザー・インタフェースを開発,コンポーネント化技術を高めて行くことが必要だと考えています。各方面のトップ・ベンダーと提携し,技術力をさらに高めて行きます」(大塚氏)と説明した。
 このような取り組みを進めた上で,1〜2年後には,第3フェーズの展開として,企業ポータル,EC(電子商取引)サイト,ASP事業者などに対してグローバルな事業展開を図っていく計画である。同社は,Ajaxの市場がPCのみならず携帯電話やカー・ナビゲーション(カーナビ),デジタル家電などに拡大し,将来はより使いやすいインタフェースの代名詞として「Ajax」という言葉が一般的に使われるようになると見ており,日本発のAjaxベンダーとしてNO.1企業を目指している。

図1
図1:ユーザー・インタフェース画像



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