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筑波大学 大学院数理物質科学研究科

筑波大学 寺西研究室からの提案
無機ナノ粒子の量産化・次世代ナノデバイスの共同開発の提案


 無機ナノ粒子を用いた次世代ナノデバイスの作製には,低コストナノ粒子大量合成技術とナノ粒子パターニング技術の開発が必要不可欠である。今回,溶媒不在下あるいは微量溶媒存在下で安価な金属塩を加熱することにより,ナノデバイス用無機ナノ粒子を大量合成することに成功した。無機ナノ粒子の量産化,並びにナノ粒子を用いた桁違いの高性能,超低消費電力,小型ナノデバイスの実用化に向け,デバイス作製・評価技術に知見を持つ企業との共同開発を提案する。


●技術ニーズ
 超低消費電力で稼働する高性能小型ナノデバイス開発に対する関心が高まる中,市販の無機ナノ粒子は,「多分散で低品質である」「所望の分散溶媒が選べない」といった課題があり,デバイス構成単位となる無機ナノ粒子を高品質で安価に大量合成する方法が未だ確立されていない。また,無機ナノ粒子をデバイスに展開するためには,ナノ粒子を大面積で規則配列する技術が必要不可欠であるが,比較的大きなナノ粒子の自己組織化現象に頼っているのが現状である。

●研究テーマ/技術成果
 溶媒不在下あるいは微量存在下で安価な金属塩を使用して,ナノデバイスの構成単位として用いる種々の無機ナノ粒子の大量合成技術を開発した。これにより,所望の溶媒に溶ける高品質無機ナノ粒子が入手可能となる。今回の技術は,金属塩ならびに有機配位子(溶媒としても働く)を混合し加熱するだけの簡便な方法で創成でき,市販のナノ粒子に比べて,粒径分散が10%以下と高品質なことから,粒径(1〜10nm),組成,相分離構造(合金,コアシェル)の制御が可能となる。さらに二種類の化学種が接合したヘテロ構造ナノ粒子(例えば,貴金属と強磁性金属酸化物が接合した粒子)や構成原子数が制御されたAu25クラスターも容易に合成できる。これらのナノ粒子は種々の溶媒に可溶なことから,溶液プロセスを用いて基板上あるいは水面上にパターニングすることができ,桁違いの高性能で,超低消費電力,小型ナノデバイスの製造コストを大幅に削減することが期待出来る。

●特徴
1. アミンやチオールを配位子,溶媒,還元剤として用いることにより,Au,Ag,Pdナノ粒子の粒径制御(1〜10nm)と大量合成(数〜数十g/バッチ)が可能。
2. アミンおよびカルボン酸中で二種類の金属塩を還元することにより,3d遷移金属/貴金属ナノ粒子(FePt,ZnPdなど)の粒径制御(3〜6nm),組成制御,大量合成(数g/バッチ)が可能。
3. 微量溶媒中で含硫黄有機化合物と金属塩を加熱することにより,半導体金属硫化物ナノ粒子(CdS,Cu2S,PdSx,Co9S8)の粒径制御と大量合成が可能。
4. 微量溶媒中で含酸素有機化合物と金属塩を加熱することにより,金属酸化物ナノ粒子(Fe3O4,Ga2O3,SnO2)の粒径制御と大量合成が可能。
5. 溶媒200mLから100mg程度のAu25クラスターの大量合成が可能。
6. 単一化学種からなるナノ粒子表面で異種化学種を成長させることにより,二種類の化学種が接合したヘテロ構造ナノ粒子(例えば,金属/金属,金属/半導体,半導体/強磁性金属酸化物など)が合成可能。
7. 有機配位子の選択あるいは修飾により,所望の溶媒に可溶なナノ粒子を合成可能。
8. 各種基板上あるいは水面上に大面積ナノ粒子単層膜を作製可能。


●実用化に向けた課題
1. スケールアップによる無機ナノ粒子の高品質維持
2. 無機ナノ粒子の規則配列による各種ナノデバイスの製造技術の開発
3. 作製したナノデバイスの性能の確認


●今回の提案内容
 無機ナノ粒子の量産化に向けた,デバイス作製・評価の技術に知見,研究開発に実績のある企業との共同開発パートナーを募集する。使用用途としては,特に,金属ナノ粒子を用いた単電子トランジスタや光スイッチの開発,磁性ナノ粒子を用いた超高密度磁気記録媒体の開発,二元金属ナノ粒子を用いたメタノール水蒸気改質触媒での実用化を目指す。

●論文/特許実績
1. Self-Assembly of Small Gold Nanoparticles through Interligand Interaction", J. Am. Chem. Soc. 2006, 128, 13084-13094.
2. "Solventless Synthesis and Optical Properties of CdS Nanoparticles", Trans. Mater. Res. Soc. Jpn. 2006, 31, 437-440.
3. "One-Pot Synthesis of Large FePt Nanoparticles from Metal Salts and Their Thermal Stability", Langmuir 2006, 22, 3485-3487.
4. "Large-Scale Synthesis of Thiolated Au25 Clusters via Ligand Exchange Reactions of Phosphine-Stabilized Au11 Clusters", J. Am. Chem. Soc. 2005, 127, 13064-13065.
5. "Size Evolution of Alkanethiol-protected Gold Nanoparticles by Heat-treatment in the Solid State", J. Phys. Chem. B 2003, 107, 2719-2724.
取得特許:3本,出願中:4本,出願準備中:4本

●備考
本成果は,新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO技術開発機構)産業技術研究助成事業による研究成果です。

【本件に関するお問い合わせ】
筑波大学 大学院数理物質科学研究科   寺西利治 教授
TEL&FAX:029-853-4011 e-mail:teranisi@chem.tsukuba.ac.jp
URL:http://www.chem.tsukuba.ac.jp/teranisi/index.html

【ニュースリリースはこちら】
  ・次世代ナノデバイス向け高品質無機ナノ粒子の安価な大量合成法を開発 各種単電子トンネルデバイス,光スイッチ,超高密度磁気記録媒体などの用途に可能性 [2007年02月07日]




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