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[2007/03/22]

ニュースリリース
報道関係者各位
筑波大学大学院 生命環境科学研究科


親水性,疎水性物質を同時に担持出来るベシクル
水溶性物質をサイズの揃ったベシクルに効率的に
内包する新技術を筑波大学大学院が開発


【新規発表事項】
 筑波大学生命環境科学研究科生物反応工学研究室は,ベシクルに酵素などの水溶性機能物質を効率的に内包する新技術を開発することに成功しました。ベシクルとは微小な水相を脂質膜が包み込んだカプセル状の構造体であり,例えば,水に溶けない疎水性の抗がん剤を担持させることで,製剤として利用されるなど,医薬・食品・化粧品産業における有効な技術ツールとして研究開発が進んでおります。しかしながら,現時点は疎水性の物質を担持させる事に活用されているにとどまり,親水性の物質の担持には用いられておりませんでした。このベシクルの脂質膜に疎水性機能成分を担持させると同時に,内部の微小な水相に酵素などの水溶性機能物質を効率的に内包することが出来れば,今後ベシクルを使ってさらに優れた製品の開発も可能になるものと期待されています。

【背景】
 ベシクルは,DDS(ドラッグデリバリーシステム)における機能成分の担体として医療業界で注目されています。また化粧品などへの利用も進んでおります。これらの利用・研究開発は,ベシクルの脂質膜が水に溶けない疎水性物質を効率的に担持する特性を活かしたものですが,一方でベシクルの内水相に効率的に物質を効率的に封入・担持させる技術は確立されていません。この内水相が活用出来るようになれば,たとえば,疎水性の薬剤と親水性薬剤を同時に局部に運ぶ事により,薬効を高めることが出来たり,親水性の食品機能成分をより効率的に摂取できるようになったり,化粧品の機能・効用を長く維持できるようになるなど広く応用が可能です。今回開発したのは,マイクロチャネル乳化技術を使って物質を内包した大きさの均一な油中水滴型(W/O)エマルション(乳化懸濁液)を作製し,物質を含む水滴がそのままベシクルの内水相になるベシクル作製技術です。この非常にシンプルな原理ため,親水性物質を効率的に内包でき,既存の方法では高々数%の内包効率を,この方法で約50%にまで引き上げることに成功しました。さらなる研究開発により,原理的には100%近い内包率が達成できると期待されます。また,この方法で作製されるベシクルの大きさはエマルション水滴の大きさを反映するため,均一な水滴のエマルションを使えば,大きさの揃ったベシクルを作製することができます。

【訴求点】
1. 脂質膜に疎水性機能成分を担持させると同時に,内部の微小な水相に水溶性機能物質を内包したベシクルを作製できる。
2. 数十nmから数十ミクロンまでのサイズの揃ったベシクルを作製可能
3. エマルションを利用する本作製方法は,原理が非常にシンプルなので,内包率が高く,再現性,量産性に優れており,実用化し易い。
4. 作製プロセスで形成される脂質膜で覆われた均一サイズの微小氷滴は保存性や運搬性に優れており,これに水溶液を加えるだけでベシクルが作製できる製品やキットの開発が可能


【今後】
 今後,こうしたベシクルの用途開発のために,企業との意見交換や情報交換を積極的に行い,研究開発を促進していく予定です。

【備考】
 本成果は,新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO技術開発機構)産業技術研究助成事業による研究成果です。


【本件に関するお問い合わせ】
筑波大学大学院 生命環境科学研究科  市川創作
TEL:029−853−4627

【テクニカルノートはこちら】
  ・親水性物質を内包したベシクルの用途開発のための意見交換の提案 [2007年03月22日]
【関連記事はこちら】
  ・親水性の物質も運べる新タイプのDDSを開発 [2007年03月27日]

要点掲載先:Biotechnology Japan


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