(株)テクノアソシエーツ TOPページへ テクノアソシエーツサイトへ

TOPページへニュースへ連携提案へ注目技術&事業コラムへコラムへ


テクニカルノートロゴ


秋田県立大学


秋田県立大学からの提案
もみ殻由来の安全・高機能な活性炭の
用途探索のための情報交換の提案



 秋田県立大学システム科学技術学部は,もみ殻に由来する高機能活性炭の開発に成功しました。
 もみ殻由来活性炭は,従来技術であるヤシ殻系活性炭より,高いメソ孔容積比率を有している上,高い充てん密度と成形自由度を実現しています。稲作地域では毎年大量に発生するもみ殻の処分に苦慮しており,その有効利用にもつながる新技術です。これまでヤシ殻系活性炭で行われてきた精製や浄化プロセス等において,被吸着物質の範囲拡大や高い吸着速度など新しい効果が期待されます。
 本開発に於いては,石油会社の共同研究開発を行い,燃料油中の残留硫黄化合物の効率的な除去技術を開発しましたが,これ以外にも医薬品での色素除去や,浄水施設でのフミン質除去など,非常に多様な用途に適用可能です。関心有る企業と,この活性炭の用途探索のための情報交換を提案致します。


1.技術ニーズ
 稲作地域では毎年米の収穫に伴い多量のもみ殻が発生します。利用用途のないもみ殻は,かつては野焼きにより大部分土壌に返還することができました。しかし,大気汚染の原因として野焼きが多くの地域で行われなくなり,処分に困るもみ殻が多量に発生するという社会背景がありました。
 気体液体を問わず浄化や精製等に使用される活性炭の消費量が世界的に増大しています。被吸着物の多様化および高い吸着速度の要求にともない,これまでにない特徴を有する活性炭が産業界から要望されていました。

2.研究テーマ/技術成果
 秋田県立大学は,もみ殻に天然に含有されるシリカを細孔骨格とし,安全性の高い糖類を細孔発達および成形性向上のために利用することにより,安全性の高いもみ殻由来の活性炭を開発しました。
 安全面においては,食品や医薬品など高い安全性が求められる分野において,同じく植物由来のヤシ殻活性炭が好まれて使用されていましたが,ヤシ殻系は,メソ孔容積比率が限定的であり,吸着が難しかった物質の吸着や吸着速度を向上させるという要求に応え切れません。今回の開発は,こうしたヤシ殻系活性炭の限界を超える高機能かつ安全な活性炭を提供するものです。

2.特徴

 今回開発したもみ殻活性炭の特徴は以下の通りです。
1. 図1はもみ殻由来活性炭中に存在する細孔の幅とその細孔が有する容積の関係を示すものです。2〜50nmのメソ孔の容積が,ヤシ殻系活性炭と比べて2〜4倍大きくなります。これにより,分子量が大きく,幅2 nm未満のマイクロ孔を主体とするヤシ殻系活性炭では除去の難しかったフミン質などの不純物を効率的に除去することができます。
2. メソ孔が多いと通常活性炭の充てん密度は低下します。しかし,ヤシ殻系活性炭と同等以上の充てん密度(粒状で約0.5 g/cm3)を実現します。また,図2に示すように高い成形自由度を有します。
3. もみ殻を主原料として,上述レベルの充てん密度と細孔特性を有する活性炭を製造したのは,世界で初めてです。
4. 植物由来のもみ殻と糖類から製造しており,高い安全性を有します。
5. 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO技術開発機構)の産業技術研究助成事業による研究開発成果を活用しています。

図1.もみ殻由来活性炭の細孔特性
図2.製造されたもみ殻由来活性炭
図1.もみ殻由来活性炭の細孔特性
メソ孔が従来技術のヤシ殻系活性炭より発達
 
図2.製造されたもみ殻由来活性炭
加圧または射出成形で様々な形状が可能


表は従来技術と本技術であるもみ殻活性炭を比較したものです。

 表:活性炭に係る従来・競合技術と本研究技術との比較
表:活性炭に係る従来・競合技術と本研究技術との比較


4.実用化に向けた課題

 製造プロセスを簡略化しながら,活性炭としての機能を向上させ,実用化レベルでの経済性を実現します。また,実用化研究への展開および多くの精製や浄化プロセスへの応用を視野に入れ,量産化に関する研究を行います。



5.今回の提案内容
 石油精製分野への応用は現在進展しておりますが,それ以外の応用分野の探索と,もみ殻由来活性炭の量産化に関しての研究連携を希望します。

6.論文/特許実績
論文
1. Seiji Kumagai, Yosuke Noguchi, Yasuji Kurimoto and Koichi Takeda, “Oil Adsorbent Produced by the Carbonization of Rice Husks”, Waste Management, Vol. 27, pp. 554-561, 2007.
2. Seiji Kumagai, Keiji Sasaki, Yoshie Shimizu and Koichi Takeda, “Formaldehyde and Acetaldehyde Adsorption Properties of Heat-treated Rice Husks”, Separation and Purification Technology, Vol. 61, pp. 398-403, 2008.
3. Hirotaka Ishizawa, Junya Sasaki, Seiji Kumagai, Koichi Takeda and Yasuhiro Toida, “Micro and Mesoporous Molded Activated Carbon Made from Rice Husk and Beet Sugar”, Proceedings of CARBON 2008 (Nagano), CD-ROM, 6 pages, July, 2008.
特許
1. 特許公開2007-284337 「炭化水素油中の微量成分を除去する吸着剤及びその製造方法」
他,もみ殻等の利活用に関する出願中特許:2件

7.問合せ先
秋田県立大学 システム科学技術学部 機械知能システム学科 助教 熊谷誠治
TEL:0184-27-2128
E-mail:
研究紹介HP: http://www.akita-pu.ac.jp/stic/souran/study/detail.php?id=112



【ニュースリリース】
  ・豊富な天然資源,もみ殻を使った安全・高機能な活性炭
 〜灯油中の残留硫黄化合物などを効率的に除去〜  [2008年8月29日]




オープンイノベーション・フォーラム

オープンイノベーション静岡

トピックス
パナソニックの住宅関連事業を支える耐酸被覆鋼板、接着技術や樹脂コーティング法に独自ノウハウ

【座談会】レアアース泥の採泥・揚泥は戦略技術、焦らず段階を踏んで確実に商用化を目指す

IoT、大手自動車メーカーが製造ラインに導入約60万円のシステムで不良品の発生を大幅低減

人気記事ランキング(2018年8月)










オープンイノベーションコラム

オープンイノベーション・フォーラム




| 産業イノベーションHOME | 技術&事業インキュベーション・フォーラムHOME |
Copyright (c) 2005-2013 TechnoAssociates, Inc. All rights reserved.

INTERVIEW Index ブレークスルー技術Index 提案Index コラムIndex イベントIndex お問い合せ