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富山商船高等専門学校商船学科


富山商船高等専門学校商船学科からの提案
ミリオーダーの小内径・長尺管内壁面を高精度研磨する
高速流動研磨法に関する意見交換や共同開発の提案



 管内壁面を研磨する方法としては,ホーニング,磁気研磨法,化学研磨法等がありますが,工具等の挿入が難しい内径1mm程度以下の細管には研磨できないといった問題がありました。また,工具挿入の必要の無い電解研磨法はエネルギー効率が悪くコスト面に課題がありました。富山商船高等専門学校 商船学科 山本准教授は,水に砥粒を混合した液体(スラリー)を長尺の細管内に強制流入させ,管の左右端についてそれを交互に繰り返し高速に往復運動させることにより研磨する研磨法を開発しました。内径φ0.5mm以下,長さ1m以上の微小径長尺管内壁面の研磨を可能にする新しい技術です。圧縮空気,水,砥粒のみで加工するため,加工に掛かるエネルギーコストを大幅に抑えることが出来るようになります。
 今後は,再現性,先行性,汎用性を高め,微小径長尺管内壁面向け研磨手法としてのディファクト化を目指していきます。この高速流動研磨法は半導体業界を始めとして,自動車部品や食品・製薬業界など様々な業界・分野での適用が考えられますが,本技術の実用化加速に関心有る企業・研究機関との意見交換や共同開発を提案します。


●技術ニーズ
 半導体などの電子工業の製造プロセスで用いられるガスや液体は,高純度な状態を保ったまま搬送されなければならないため,それらに用いられる配管は内壁面の表面状態が良好で,継ぎ手等によるデッドスペースを極力少なくすることが求められています。また,滞留する流体を少なくするために,内径は極力小さくする必要があります。このことから,極細長尺管の内壁面に高精度かつコスト面でも実用的な加工方法が確立されれば,高純度なガス・液体を搬送する技術を進歩させることが可能となるとともに,ばらつきの少ない,安定したガスや液体が供給可能な生産システムを構築できることとなり,意義が大きいものです。

高速流動研磨装置の概略図
●研究テーマ/技術成果
  富山商船高等専門学校では,右図のように,直圧式増圧器を利用して高い圧力でスラリーを管内壁に送り込むシステムを開発しました。φ1mm以下の小内径で長さ1m以上の管の内壁面を研磨することを検討し,ステンレス鋼やガラス等の様々な材質に対して加工実験を行い,その性能について実証してきました。また,管以外にも,薄く断面形状を有するものや,数個の穴を同時に研磨することにも成功しました。プラスチックのキリ加工の際によく発生する2mm程度の突起のバリ取りにも有効であることも確認しています。

●特徴

(1) スラリーを往復動させることにより内壁面全体にわたって一様な研磨が可能です
(2) 溶媒と砥粒の懸濁が十分行えます
(3) 管径や管長が変わっても対応できます
(4) 圧縮空気,水,砥粒のみで加工するため環境に易しく,低コスト,低ランニングコストを実現します。

●実用化に向けた課題

高精度研磨手法としてのディファクト化には,以下の課題をクリアすることが必要と考えています。
(1) 加工装置の安定化 (何度加工しても同じ結果)→再現性
(2) 評価方法 (粗さの計測,3次元形状の計測)→再現性
(3) 加工品位の向上 (表面粗さRa100nm以下)→先行性
(4) 様々な加工対象に適応可能 →汎用性

●今回の提案内容
 本研磨法の技術基盤を確立するために,上記課題(再現性,先行性,汎用)に対して知見・技術を有する企業・研究機関と高速流動研磨法の可能性・市場性について意見交換や共同研究を行っていくことを提案します。

●論文/特許実績
・黒部利次,守吉信乃,森田和之,山本桂一郎,”ステンレス鋼サニタリー管内壁面の高速流動研磨”,先端加工学会誌,Vol.26,No.1,pp.21-26(2008) ・山本桂一郎,黒部利次,中森啓介,”ステンレス鋼製オリフィスプレート内壁面の高速流動研磨”,精密工学会誌,Vol.69,No1,pp.79-83(2003) ・Toshiji Kurobe,Yoshinori Yamada and Keiichiro Yamamoto,”Application of high speed slurry flow finishing method for finishing of inner wall of the hole die Effects of the hardness of die material on the polishing characteristics”, Precision Engineering Journal of the International Societies for Precision Engineering and Nanotechnology,Vol.26,pp.155-161(2002) ・Toshiji Kurobe,Yoshinori Yamada and Keiichiro Yamamoto, ”Development of high speed slurry flow finishing of the inner wall of stainless steel capillary Polishing and gas flow characteristics of various size of capillaries”, Precision Engineering Journal of the International Societies for Precision Engineering and Nanotechnology, Vol.25,pp.100-106(2001)



<本件に関するお問い合わせ>
国立富山商船高等専門学校 商船学科 山本 准教授
TEL,FAX: 0766-86-5232(直通)  
E-mail:メールアドレス   URL:http://www.toyama-cmt.ac.jp


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